石川県トップクラスの運送会社アペックスに民事再生法を適用。県内では今年最大規模の倒産

2023年10月03日

会社名 株式会社アペックス
公式HP https://www.apex.ne.jp/
再生方法 民事再生
申請日 2023年10月3日
負債額 92億円
本社所在地 石川県
資本金 8,700万円

株式会社アペックス(石川県金沢市東蚊爪町ラ47-1)は2023年10月3日に東京地裁へ民事再生法の適用を申請し、同日のうちに弁済禁止の保全・監督命令を受けました。申請代理人は荻野聡之弁護士、監督委員は鈴木雅芳弁護士が務めます。負債額は92億円で、石川県内では今年最大です。

同社は1976年に創業し、78年に法人化。貨物自動車運送業を営み、93年には冷蔵・冷凍倉庫を新設し、以降は低温流通を軸に事業を展開してきました。取引先は大手冷凍食品メーカーから中小食品メーカーまで幅広く、冷蔵・冷凍食品を北陸3県のスーパー、コンビニ、ドラッグストア、外食チェーンなどに配送。冷蔵・冷凍倉庫での商品の保管事業も行っていました。

ITを駆使した物流の効率化、M&Aにより事業を拡大し、2019年には福井県で新物流センターを開設するなど、地元ではトップクラスの企業に成長を遂げてきました。2023年3月期には約47億円の年収入高を計上し、株式公開も視野に入れていたそうです。

しかし、積極的な設備投資を行ってきた上、10社以上のM&Aを行ってきたため借入依存状態に。投資額に見合った収益が上がらず、元金の返済や支払利息が資金繰りを圧迫。今期に入って新規のM&Aが進められてきましたが、これが仇となり9月に資金不足に陥りました。私的整理による再建を目指していましたが、その目処が立たず今回の措置へ。金融機関からのDIPファイナンスによって当面の資金繰りを行い、今後スポンサー企業を探す予定です。

民事再生法の適用は同社のみ。関連会社の法的手続きなどの予定はなく、通常通り営業を続けるそうです。

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