0.001㎜の精度を持つハードターニング切削という加工技術を保有していたMPPKOMATSU株式会社。設備投資に比例して借入残高は膨らみ、民事再生法を適用

2023年10月27日

会社名 MPPKOMATSU株式会社
公式HP https://www.enshucreate.jp/
再生方法 民事再生
申請日 2023年10月27日
負債額 55億円
本社所在地 静岡県
資本金 9950万円

MPPKOMATSU株式会社(現・株式会社 遠州クリエイト/静岡県浜松市西区桜台1-13-1)は、2023年10月27日に静岡地裁浜松支部へ民事再生法の適用を申請しました。申請代理人は南栄一弁護士ほか2名、監督委員には塩沢忠和弁護士が選任されています。

同社は、1953年6月に創業し1961年1月に法人化。金属切削加工業で事業を開始した同社ですが、現在は素材の受け入れから冷間鍛造による成型、切削加工、熱処理、メッキ加工までの一貫体制が構築されていました。中でも自動車のエンジン・ブレーキ系、センサー系の保安部品の加工製造を手掛けており、特にエンジンセンサー関連およびコントロールブレーキ関連部品を主力製品としていました。

なお同社の加工精度は高く、従来方式では研磨でなければ加工不能であった0.001㎜の精度を持つハードターニング切削という加工技術を保有していました。

その同社では得意先の納期・品質・価格に対する要望に対応できる体制が整っていたことから、2021年12月期の年売上高は約35億6000万円を計上していました。

しかし、受注・業容の拡大を目的に積極的に行ってきた設備投資に比例して借入残高は膨らんでいました。それだけでなく、リーマン・ショックや米中関係の悪化をはじめ、近年では新型コロナウイルス感染拡大などの外的要因もあり、売上高は不安定な状況が続いていたのです。そして、近年では営業損益以下の各段階損益にて欠損計上が続くなどで、さらなる財務悪化が進む中、現体制での先行き見通しが立たなくなったことから、今回の措置に至りました。

今後は、シートベルトなどを製造する株式会社 遠州クリエイトへ会社分割による事業継承を行い、再建を図って行く予定です。なお、役員を含む従業員約200人の雇用は継続するとしています。

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