2026年01月29日
2025年の税金滞納による倒産は、東京商工リサーチの集計で159件と2年連続で100件超の高水準が続き、帝国データバンクでも「公租公課滞納」倒産が過去最多を更新するなど深刻化しています。
物価高や人件費増、金利上昇が重なり、資金繰りの逼迫が税金・社会保険料の滞納に直結する構造が鮮明になっています。本コラムでは、最新データをもとに滞納倒産の実態とリスク、そして企業が立て直しに活用できる支援策を解説します。
目次
税金滞納倒産が深刻化
2025年の税金滞納倒産は、東京商工リサーチで159件と2年連続で100件超となり、帝国データバンクでも「公租公課滞納」倒産が過去最多を更新するなど深刻化しています。
物価高や人件費増、金利上昇が重なり、資金繰りの逼迫が税金・社会保険料の滞納に直結していることが背景にあります。
税金滞納が問題なのは、税負担の増加が企業の信用力を大きく損ない、差し押さえによる事業停止や金融機関からの借入困難を招くためです。
特に中小企業では資金余力が乏しく、滞納が即座に経営危機へとつながりやすい点が深刻です。社会全体にとっても、税収減や雇用喪失を通じて地域経済に影響が及ぶリスクがあります。
資金繰り悪化が税金滞納に直結する構造
物価高や人件費の上昇、金利負担の増加が重なることで、企業のキャッシュフローは急速に圧迫されます。
特に中小企業は、売上の変動に対する耐性が弱く、資金繰りが悪化すると支払いの優先順位が「仕入・給与・家賃」へと偏り、税金や社会保険料が後回しになりやすい構造があります。さらに、税金を滞納すると延滞税が発生し、資金負担が一段と増加します。
金融機関からの借入も難しくなるため、資金繰りの悪化が滞納を招き、滞納がさらに資金繰りを悪化させる「負の循環」に陥りやすい点が深刻です。
税金滞納が招く信用失墜と倒産リスク
税金を滞納すると、企業の信用力は急速に低下します。国税・地方税の滞納は金融機関の審査で最も重視される項目の一つであり、滞納が判明した時点で新規融資や借換の承認が極めて難しくなります。
さらに、税務署による差し押さえが発生すると、預金口座や売掛金が凍結され、事業継続に必要な資金が確保できなくなります。
こうした信用失墜と資金ショートが連鎖し、最終的に倒産へ至るケースが増えています。特に中小企業では資金余力が乏しいため、税金滞納が「倒産の引き金」になりやすい点が深刻です。
税金滞納からの立て直しに必要な支援
税金滞納が発生した場合でも、早期に適切な支援策を活用することで立て直しは可能です。まず重要なのは、税務署や金融機関に状況を隠さず相談し、「猶予制度」と「返済条件の変更」を組み合わせて資金ショートを防ぐことです。
国税庁には「納税の猶予制度」があり、一定の要件を満たせば延滞税の軽減や分割納付が認められます。(参考:国税を納期限までに納付することが困難な方、国税を滞納した場合の影響を知りたい方)
一方、税金滞納中は原則として新たな融資や借り換えは困難になります。そのため、まずは公的な専門家窓口(中小企業活性化協議会など)の支援を受けて「実現可能な経営改善計画」を策定し、それを基に金融機関へ既存借入の返済猶予(リスケジュール)を依頼するのが現実的な再建ステップとなります。
早期の相談が再生の成否を左右します。
まとめ:税金滞納を「倒産の入口」にしないために必要なこと
税金滞納は、単なる支払い遅延ではなく、信用力の低下や差し押さえ、借り換え不能といった深刻な経営リスクへ直結します。特に中小企業では資金余力が限られるため、滞納が「倒産の入口」となりやすい点が最大の問題です。
重要なのは、滞納が発生する前後の段階で早期に手を打つことです。資金繰りの可視化を進め、税務署や金融機関に状況を隠さず相談し、猶予制度や返済条件の変更を組み合わせて資金ショートを防ぐ姿勢が欠かせません。
また、中小企業活性化協議会などの公的支援を活用し、実現可能な改善計画を策定することで再建の選択肢は大きく広がります。
早めの行動こそが、税金滞納を倒産につなげない最大の防御策となります。
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