京都の老舗野村佃煮が負債45億円を抱え民事再生法適用を申請

2024年08月08日

会社名 株式会社野村佃煮
(株式会社東京野村)
公式HP https://www.nomuratsukudani.com/
再生方法 民事再生
申請日 2024年2月13日
負債額 45億円
本社所在地 京都府
資本金 4,300万円

株式会社野村佃煮(東京都文京区弥生1-3-3)は、2024年2月13日に東京地方裁判所に民事再生法の適用を申請し、保全・監督命令を受けました。負債総額は約45億円にのぼり、経営危機の深刻さを示しています。

同社は1931年に創業し、京都の老舗として長年にわたり佃煮や総菜の製造・販売を行ってきました。有名なブランドとして「味の都路」「京のあじわい」「京のにぎわい」などがあり、特に贈答用のちりめん山椒や山椒昆布などは高い評価を受けていたのです。そして、野村佃煮のブランドは京料理の技術を駆使して作られた約500種類の商品を展開して、顧客の信頼を得ていました。

しかし、集客力の低下や人件費の負担増加により、赤字決算が続いたのです。さらに、新型コロナウイルス感染拡大に伴って贈答品需要の激減が経営に大きな打撃を与えました。巣ごもり需要による一時的な売り上げ回復も見られましたが、食材価格の高騰や借入金の返済負担が重く、業績も改善の兆しが見えないため、自力再建を断念することになります。

野村佃煮の自力再建を断念した背景には、特に野村佃煮の経営構造の変化も影響しています。京料理の伝統を受け継ぐ一方で、時代の流れへの適応が難しく、資金繰りの悪化が進行。さらに、グループ会社である株式会社東京野村も連鎖倒産し、負債は両社合わせて約45億円に達しました。そうして野村佃煮は、民事再生法の適用を受けるに至ったとのことです。

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